エクストラバトルでよく使用される「ポケモンレンジャー」の使い方・活用法について考察してみました。
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ポケモンレンジャー
おたがいのプレイヤーと、おたがいのポケモンにかかっているワザの効果は、すべてなくなる。
テキストが非常に抽象的であり、一見すると使いどころが分かりません。
「ワザの効果」として想定されるのが
・自分への妨害系:〜が使えない、与えるダメージが減少
・相手への強化系:ダメージが強化
これらに分かれますが、ポケモンレンジャーの特徴は、それがプレイヤーに対する効果であっても、ポケモンへの効果であっても、どちらでも打ち消すことができる点です。
とはいえ、「グズマ」「博士の研究」などの目的が明確なカードと比べると、書いてあることが抽象的であり、その強さや採用理由がいまひとつ掴みにくいカードです。
以下で、仮想敵や使用場面について考察していきます。
想定される仮想敵
オルタージェネシス(三神)
鋼+ オルタージェネシス
この対戦が終わるまで、自分のポケモン全員が使うワザの、相手のバトルポケモンへのダメージはすべて「+30」される。追加で水エネルギーが1個ついているなら、そのワザのダメージで相手のバトルポケモンをきぜつさせた場合、サイドを1枚多くとる。[対戦中、自分はGXワザを1回しか使えない。]
一番のメタ対象といってもいいカード。
獲得できるサイドの枚数とワザの威力を同時に増やせる非常に強力な効果であり、どの環境でも一定数の使用者がいます。
「グズマ・ハラ」によってパーツを集めた上で後攻1ターン目に打たれてしまうことが多く、そこからポケモンV・GXを2体倒してサイドを取り切るのが、「三神」デッキの王道となっています。
三神デッキはオルタージェネシスを軸にしているため、ポケモンレンジャーを使うことで1回分の攻撃とGX権を打ち消してしまえることになり、メタカードとして強力に機能します。
シャドーミスト(こくばバドレックスV)
超 シャドーミスト 10
次の相手の番、相手は手札から、「特殊エネルギー」を出してつけられず「スタジアム」も出せない。
こくばバドレックスのワザ。打点はおまけ程度ですが、スタジアム・特殊エネルギーが付けられないという効果を持っています。
エクストラバトルでは特殊エネルギーに依存しているデッキが多く存在するが、これらのデッキはシャドーミストを連打されるだけで完封されてしまうデッキも少なくありません。
このシャドーミストへの突破口として有用なのが「ポケモンレンジャー」。
特殊エネルギーやスタジアムのロックを解き、こくばへの反撃が可能となります。
パラライズボルト
雷無 パラライズボルト 50
次の相手の番、相手は手札からグッズを出して使えない。
グッズロック効果を持つポケモンは多いですが、その中でもエクストラバトルでの遭遇頻度が高いのはこの「クワガノンV」のパラライズボルトです。
「バトルコンプレッサー」「バトルサーチャー」など、強力なグッズに恵まれているエクストラレギュレーションであるからこそ、グッズロックの拘束力は非常に大きいです。
しかし、パラライズボルトの威力・クワガノンVのHPは低いため、返しのターンでクワガノンVをきぜつさせることができればサイドレース上優位に立つことができます。
同じようなグッズロック効果を持つポケモンとして、オンバーンGXやフリージオなども存在します。
ポケモンへの効果
水鋼無 アイアンローリング 200
次の相手の番、このポケモンが受けるワザのダメージは「-80」される。
ヒスイヌメルゴンVSTARのアイアンローリングは、次のターンのダメージを減らす効果を持っています。
レジドラゴデッキに採用されることが多く、アイアンローリングを使われてしまうとポケモンを一撃で倒すことが難しくなってしまいます。
ポケモンレンジャーはこうした効果も打ち消すことができるので、アイアンローリングの返しのターンでのワンパンを通しやすくなります。
ポケモンレンジャーの強み
オルタージェネシスへの唯一の対策
「オルタージェネシス」はサイドレースを加速する、唯一無二の強力な効果です。
非エクデッキ・LOデッキ・Wall Stallなど、サイドを1枚ずつしか取られないことを活かして長期戦を図るデッキでは、オルタージェネシスを使われるだけで勝ち筋が消えてしまうことも少なくありません。
こうしたデッキにおける「ポケモンレンジャー」は、オルタージェネシスの効果を打ち消した上で1ターンの猶予を貰えるため、ピンチをチャンスに変えることができるカードといえます。
対応力の広さ
「サイドを多く取れる」「グッズが使えない」といったワザの効果はプレイヤーを対象とするものであるため、対策できるカードがほとんどありません。
ポケモンへの効果であれば、「隠密フード」や「ビッグパラソル」な対策手段の検討の余地がありますが、プレイヤーを対象とするカードでは対策札がほとんどないのが現状。
プレイヤー干渉効果に対しては、ポケモンレンジャーが唯一の回答札となっています。
また、このカードの強みはポケモン自身への効果も消すことができる点。
対応力の幅が広いため、どんなデッキが相手でも活躍の可能性を秘めたカードです。
サポートである
サポートであるおかげで、他のカードで簡単にサーチできます。
「ネオラントV」「カプ・テテフGX」でサーチすることが可能。
バトルコンプレッサーで落としてからバトルサーチャーで拾う動きもできます。
サーチ手段が豊富であるため、1枚投入するだけで活躍の機会を作り出せるのは強みです。
相性のいいデッキ
三神を天敵とするデッキ
サイドを1枚しか取られないポケモンを主体としたデッキは、オルタージェネシスが天敵です。
本来であれば敗北まで少なくとも6ターンの猶予があるところを、最短4ターンでサイドを取り切られてしまうからです。
こうしたデッキで勝ち筋を作りにいくためには、必然的にポケモンレンジャーに頼らざるを得ません。
中速・ミッドレンジデッキ
「こくばバドレックス」「レジドラゴVSTAR」など、準備を整えてから中速で戦っていくデッキでは、オルタージェネシスを通されてしまうと、スピードで押し負けてしまう可能性があり、対策として有用です。
また、こうしたデッキは、場が完成した後の制圧力が高いため、中盤や終盤でもポケモンレンジャーを打つ余裕を作りやすいです。
相手が三神デッキでなかったとしても、メタカードとしてポケモンレンジャーを活躍させる余裕が持てるのは強みだといえます。