カードゲームでは相手の手札を減らすことを「ハンデス(手札破壊・Hand Destroy)」と呼ぶことがあります。
ポケモンカードにも「ハンデス」効果を持つカードは存在しますが、効果の強力さから使用が禁止されてしまっているものも少なくありません。
この記事では、そんなハンデス効果を持つサポートカードをまとめてみました。
ちなみに、「マリィ」「ジャッジマン」などの手札をリセットさせるカードはこちらの記事でまとめています
Contents
禁止カード
ムサシとコジロウ
おたがいのプレイヤーは、それぞれ自分の手札を、2枚トラッシュする。(トラッシュは相手から行う。手札がないプレイヤーはトラッシュしない。)
お互いの手札をトラッシュする効果を持ちます。
レギュレーションCで登場。後述するBW・XY期の強力すぎるハンデスカードを調整する形でデザインされましたが、やはり強力ということで禁止されました。
トラッシュするカードは自分で選べるので場合によっては相手に利用されてしまう可能性もありますが、他のカードで手札を減らしてから使えば、その選択を無くすこともできます。
禁止カードにされた背景としては、ハンデス効果を持つワザやグッズが増加し、容易に手札を0枚にできるようになったためだと推察されます。
禁止カードのため使用できないので注意!
ゲーチス
相手の手札を見て、その中の「グッズ」をすべて相手の山札にもどし、山札を切る。その後、もどしたカードの枚数ぶん、このカードの持ち主は山札を引く。
手札の「グッズ」をすべて山札に戻すという、ポケモンカード史上最強のハンデスカード。
ハンデスするだけでなく、自分の山札を引くというメリット効果も持っており、1枚のサポートの持つ効果としてはあまりに強力。
禁止カードのため使用できないので注意!
こわいおねえさん
場に出ているスタジアムをトラッシュする。その後、相手は相手自身の手札を3枚選び、トラッシュする。
スタジアムのトラッシュとハンデスを合わせ持ったカード。
「3枚トラッシュ」はハンデスカードとしては最多枚数です。
お互いの手札を2枚ずつトラッシュするという効果であった「ムサシとコジロウ」でさえ禁止とされていることと比べると、その凶悪さは明白。
禁止カードのため使用できないので注意!
使用可能カード
カゲツ
相手の手札を見て、その中から「ポケモンのどうぐ」「スタジアム」「特殊エネルギー」を2枚まで選び、トラッシュする。
レギュレーションEで登場したハンデスカード。
2023年現在だと唯一スタンダードレギュレーションで使用可能なカードです。
ムサシとコジロウと比較すると、自分の手札のトラッシュの必要がないのは利点ですが、トラッシュできるカードが限られ、安定性に欠けます。
ただし、「特殊エネルギー」「スタジアム」「ポケモンのどうぐ」はいずれも再利用が難しいため、ヒットした時のリターンは大きいです。
オリーヴ
このカードは、自分の手札を2枚トラッシュしなければ使えない。相手の手札を見て、その中からトレーナーズを1枚選び、相手の山札の下にもどす。
レギュレーションDで登場したハンデスカード。
このカードを含めて3枚のカードを失った上で、トレーナーズ1枚をデッキに戻すことしかできないため、ハンデス能力としてはマイルドな性能に留まっています。
相手の手札を見られるというのはメリットですが、的確にカードをトラッシュできなければ妨害にはなりません。
相手の逆転札となりうる「グズマ」「ボスの指令」「ツツジ」といったカードを的確に選び反撃の芽を摘めれば強いですが、それをするなら「N」「ツツジ」といった手札リセットカードで足りるのも事実。
スカル団のしたっぱ
相手の手札を見て、その中にあるエネルギーを、2枚トラッシュする。
レギュレーションAで登場したハンデスカード。
枚数だけ見ると無条件で2枚ハンデスできるため強力。
対象がエネルギーに限定されていますが、エネルギーを手貼りできないとワザが使えないというデッキは多く存在するため、そうしたデッキへの足止めとして機能します。
もっとも、基本エネルギーであればグッズで簡単に再利用できてしまうこと、特殊エネルギーであれば「カゲツ」というライバルが存在することから、環境次第での比較が必要です。
バッドチームのジムとサブ
コインを1回投げオモテなら、相手の手札からオモテを見ないで3枚選ぶ。その後、そのカードを見てから相手の山札にもどし、山札を切る。
BWで登場したカード。
コイン次第ではあるものの、オモテであれば3枚ハンデスという超強力効果に化ける。
特に3枚ハンデスについては、「こわいおねえさん」と異なり、相手に捨てるカードを選ぶ権利を与えないため、最も強力なハンデス効果。
マーズ
自分の山札を2枚引く。その後、相手の手札からオモテを見ないで、1枚トラッシュする。
レギュレーションBで登場したカード。
2枚ドローとランダム1枚ハンデスという異なる2つの効果を持っています。
ドローも2枚程度であればポケモンの特性で補え、手札トラッシュはランダムのため相手の動きを妨害できるかどうかは運次第。
どちらにしても中途半端な感じが否めません。
手札を1枚のみに減らす戦術が新しくはやることあれば、メタカードとしては使えそうですが。。
マツバ
このカードは、前の相手の番に、自分の超ポケモンがきぜつしていなければ使えない。相手の手札を見て、その中にあるカードを2枚、相手の山札にもどして切る。
レギュレーションBで登場したハンデスカード。
「超ポケモンがきぜつ」という厳しい制約条件を持っていますが、効果自体は「相手の手札2枚を選んで山札に戻す」という非常に強力な効果。
超ポケモンの中にはオーロット&ヨノワールGXというハンデス効果を持ったポケモンも存在するため、うまく組み合わせれば強力なデッキになります。
まとめ
手札を直接捨てさせる効果を持つカードは調整が難しいのか、効果が強力すぎて禁止されてしまうものと、効果がマイルド・不安定すぎて実戦で採用されないものと、二極化してしまっている印象です。
「N」「マリィ」「ツツジ」などの、手札リセットカードの汎用性が高いことも、良質なハンデスカードがデザインされにくい原因かもしれません。
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「相手のやりたいことをさせない」という点で嫌われることの多いハンデスカードですが、使いやすく面白いカードが今後登場してくれるといいですね。